読んで良かった!卒論準備で出会った6冊

韓国関連書籍
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大学時代、「コロナ禍でのKPOPの発展」をテーマに卒論を書くことにしたのですが、時間のあるうちにジャンルに絞られずたくさん本を読んでおきたいと思い、図書館に入り浸っていました。

今回は、その中から特に面白かったり、感銘を受けた韓国関連書籍をご紹介します。

\📕韓国関連の本、おすすめ6選/

「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし

 K-POPなどをきっかけに韓国に興味を持った一橋大学のゼミ学生たち。ネットや家族・友人の言葉にモヤモヤを抱いたことをきっかけに、その理由はなぜなのか──モヤモヤの根源をまとめた日韓関係の入門書。

今まで「韓国をただ好き」という気持ちだけで突き進んできましたが、ふと立ち止まって韓国との関係性を自分なりに考える機会をくれた本です。ここに書かれていることが本当かどうか、正誤判断ができない自分に苦しくなります。評論家のような固い文章はなく、等身大の形で心に響きました。

ファンダムエコノミー入門

ファンダムエコノミーに関することだけかと思いきや、BTS Armyから、クリエイターエコノミー、Web3、NFT、メタバースまで、カテゴリ毎に章で分けられており、網羅的に読みたい人におすすめの本。翻訳された文章が多く、内容も抽象的で私には難しいものが多かったですが、ファンダム自体を理解したい人は一度見ておいて損はないかと。

オタクにとっては「それ当たり前じゃない?」と思う内容も、改めて万人が分かるように解説されています。オタク目線ではあまり深みが感じられなかったような部分もありますが、岡部大介さんの「ファンダム経済は「ギブ」でまわる」という章はご著書も読んでみたくなるくらい、面白かったです。

K-GRAPHIC INDEX 韓国グラフィックカルチャーの現在

2000年代後半以降に独自の発展を遂げてきた韓国のグラフィックデザイン。その最前線で活躍するデザイナーたちの仕事と考え方を、社会背景を交えて紹介されている本。

KPOPファンなら一度は感じたことがあるであろう、制作陣のプロデュース力。今でこそMVの最後にクレジットが書かれていることも多いですが、この本ではどんなデザイナーがどのグラフィックデザインを担当していたのか、デザイナーの経歴などと共に一気に見ることができます。

Instagramのアカウント名まで掲載されているので、好きなデザイナーはSNSで追えるのも嬉しかったですね。巻末付録としてハングルのフォントがまとめられていたり、読むというよりは見ていて楽しい本です。

K-POPはなぜ世界を熱くするのか

KPOPの文化として、まず最初に挙げられるであろう「カムバック」。この本では、アイドルが新曲を出す際のプロモーションや計算しつくされたクリエイティブ戦路に着目し、KPOPが一時的なブームから世界のジャンルにまで昇華した理由が語られています。

KPOPがなぜ世界でこれほどまでに人気を得ているのか、実際の例と明白なデータから説明されていて、私も1人のケーポオタクとしてとても腑に落ちる内容でした。著者自身もKPOPのビジュアルディレクションをされている立場から、K-POPの作り手たちに韓国で直接インタビューされているので、教授が書くお堅い文章より何倍も説得力があり、スッと理解できる内容でした。

私は男でフェミニストです

韓国の男子高校で教える著者が、学び、実践してきたフェミニズム。本国で2018年に刊行後、韓国各紙で話題になり、「幸せな朝の読書推薦図書」や「今年の青少年教養図書」にも選定されたフェミニズム入門書が初の邦訳。

別の本で日本のフェミニズムの浸透率が言及されていて、「フェミニズム」が気になり入門書として読んでみました。他国とはいえ、似たところが多い韓国の事例はとても親近感が湧くとともに、今まで受けてきた言動や行動が私が女性じゃなかったら?──と思うと気持ち悪くもなりました。フェミニズムについてもっと理解したいと思える本です。

韓国カルチャー 隣人の素顔と現在

「82年生まれ、キム・ジヨン」「賢い医師生活」「Mine」「SKYキャッスル」など近年話題となった小説、ドラマ、映画などのさまざまなカルチャーから見た、韓国のリアルな姿が考察されています。

新書ということで身構えましたが、馴染みのあるドラマを例に韓国文化が説明されていて、とても面白かったです。読んでいるとドラマのシーンを鮮明に思い出してきて、またドラマが見たくなる、そんな本でした。

あとがき

最近のKPOPは5年前とは結構別物で、衣装や舞台セットもそうですが、アルバムのアートディレクションやカムバック全体に関わるディレクションといった、裏方の制作陣が本当に良い仕事してるな〜と思うことが増えました。

韓国では美術大学という概念のものがないそうで、そもそも日本とは教育方法が異なるようです。文中で紹介した「K-GRAPHIC INDEX」のような韓国国内のデザインに関する書籍が今後増えてくれると個人的には嬉しいです!

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